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日々考えている事とか考えていない事とか。 各種ネタバレ取り揃えております。 人間人間3、刀語十二巻まで読了。
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自分に軽い恐怖を覚えつつごきげんよう。明日も試験だぜ。やる気ないな自分……
ないというか出ないというか。ううむ。 
\(^o^)/
気分はこんな感じである。


メルマガが来たので、一応情報の話。
パンドラのside-Aは2月4日発売、西尾さんは傷物語と刀語大全が載るそうです。
……それは買えって事なのかなあ。


各所でオリまにのイメージソングが出てて楽しいです。
自分が知ってるのがあると尚更。
個人的に百舌君のイメソンが素敵。好き曲なので。

逆叉さんのイメソンは、幼少時代が鬼/束さんの「月光」、育ってからが同じく「声」とかですかね。
ていうか全体的に鬼.束さんイメージだ。
バンプの「ダン.デライオン」でも曲的にはいい感じですが、何かあれノリが明るいのでやっぱ鬼.束さん。


では以前書いて放置してた逆叉さんのちっちゃい頃(と言ってもさほど小さくない)の話を載せます。
えーっとすみません、某方からキャラお借りしちゃってるんです。駄目だったら言ってくださ……!
私信返しは余裕のある時にやりたいです。

* * * * *

「逆叉」
「××さま」

なんでしょう、と聞き返した。
その人は、少しだけ目を細めて、ほほえむ。

「あのね、私の事は様付けじゃなくていいから。母さんでいいの」
「それは、ご命令ですか?」
「命令ってわけじゃ、ないけれど。だから、命令とかじゃあないのよ」

親子なんだから、とその人は言う。
その人は、わたしを生んでくれた人。
母親と、言うらしい。

「××さま。わたしを生んでくださって、ありがとうございます」
「何、突然」
「生まれてしまって、ごめんなさい」

瞳が大きく開かれる。
空みたいだ、と思った。
小さな空に、雨が降った。

「何であんた、そういうこと、言うの、逆叉」
「××さま方は、わたしが子供で」

かわいそうですね、と。
言う前に、音が響く。

目の端に、向かってくる手のひらは見えていた。
見えていたけれど、目をつぶらない。
こわくなど、なかったから。


「ごめんなさい」
「……ごめん、ね」

あなたは私が親で可哀相ね。
その人はそう言って泣いた。
自分は、自分なんかがその姿を見ていいのかわからなくなって、外へと逃げた。

* * *

『痛みがないっていいよな』『生まれつきだったら修行いらないもんね』『ねえどんな気持ち?』『これぐらいしても痛くないの?』『全然痛くないんだ』『すごい』『すごいよね逆叉は』『私つねられただけで泣きそうになるもの』『泣かないよね、偉いね』『でも痛くないんだから当たり前だろ』『痛くないってどんな感じなんだろ』『どんな感じ』『力を持ってるってどんな感じ?』『ああ』『ああいいな』『いいないいないいな』『僕ももっと強くなりたい』『もっと』『もっと人をころせるように』『おとなたちみたくなるんだ』『でも相手がいないと』『逆叉』『逆叉?』『練習してもいい?』『お願い』『もっと強くなりたいから』『ねえ駄目?』『痛い?』『痛くないんだったら大丈夫だよね』『だって、痛くないんだから』


「――いたい」


誰もいないところを探して、草の上にねそべった。
体のつなぎ目が、ずきずきと痛い。

一ヶ月前より一週間前の方が痛くって、一昨日より昨日の方が痛い。
だんだん、術がうまくなっているのだ。
強く――なっているのだ。

「いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい」

それはまるで泣いているみたいに、小さな声。
つぶやいて、みる。

起き上がりたくない。
このまま眠ってしまいたい。
だけど、こんなところで眠っていたら、誰かに迷惑をかけてしまう。
理由を聞かれてしまう。

空は、太陽の光を雲がわずかにおおっていた。
優しい天気だった。

そらのあおいろ。
あおいろのそら。

「――いたくない」

空に向かって嘘をつく。
それに怒ってしまったのか、空は雲の切れ間から、太陽の光をよこしてきた。
眼球にささるような強い光で、空から雨が降ったような思い違いをする。

目をこすって、立ち上がった。
今日は誰のところに行こう。
誰に迷惑をかけるのだろう、自分は。

* * *

「一週間ぶりなのな」
「ごめいわく、かけにまいりました」
「そう思うんなら怪我をしないでほしいのな」
「ごめんなさい」
「……これ、本当は、転んで出来た怪我じゃないのな?」
「こけました」
「明らかにこけてできた怪我の仕方じゃないのな……それに、日が増すごとに怪我の仕方が酷くなってるのな」
「だんだん、わたしがだめな人間になっているのかもしれません」
「どうしてもその嘘は吐きとおすつもりなのな? ……たく。相当痛いはずのな」
「いたくありません」
「あー……命令なのな。嘘を吐くな。痛いんなら痛いって言わないと治療しにくいのな」

その人は困ったような顔をした。
だから自分は正直に答えた。

「いたい、です」

もっと困った顔をされた。

「やっぱり嘘だったのな……」
「ごめんなさい」
「で、何でこんな怪我してるのな」
「こけました」
「………………」
「こけました。家の中でつまづいてしまい、かべに全身をぶつけました。その後上につんでいた荷物のたぐいが落ちてきてしまいました。あまりに見事なこけ方で、こんな傷に。もうしわけありません」
「もういいのな……」

その時、医務室の戸が開いて、いつも見ている人の顔がのぞいた。

「逆叉?」
「××さま」
「どうしたの? 怪我? 治療してもらってるの? ああ、ありがとう」
「仕事なのな」

その人のしのび装束は、少しだけ赤く染まっている。

「××さまも、お怪我ですね」
「私はいいのよ。たいしたことないから。いいから逆叉――」
「ならばわたしはいいです。××さまから、どうか」
「絶対駄目。逆叉から治して」
「わたしはかすり傷です」
「嘘なのな」
「痛いでしょう!」
「いたみなど、こわくありません」

痛いのは、本当だけれど。
怖く何か、ない。
それよりも、自分以外が痛いほうが、怖い。
それは、自分が感じられない痛み。

「××さま。傷を」
「だからっ」

「母さま」

傷つかないで。
その為なら何だってするから。
わがままで、ごめんなさい。

「母さま、おねがいします。わたしは母さまが傷ついているのを、見るのがいやです」

その人の肩が、ぐったりと落ちた。


「何であんたは、そんな風にしか我侭言えないの」

それは一体、どういう意味だったのだろうか。

 
* * * * *


樫本こはださまから蝸牛さんお借りしました。
二十代前半から医療やってるそうなので時間的にはOKかなと思ったのですが、駄目だったら言ってください。


……こういう子供いたら困るだろうなあ。昔の方が我を出してる感じ。
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