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日々考えている事とか考えていない事とか。 各種ネタバレ取り揃えております。 人間人間3、刀語十二巻まで読了。
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三件目なんですけど件数言うのが面倒なのでこれから省いていいですか。

タイトルは、さっき皿洗いしてたら突如思った事です。本当に何ででしょう。
左否且つラブいのが見たいです。
なんていうか、空気は殺伐として混沌としてるんだけど見た目はいちゃついてるっていう奴。
でもそもそも左否自体がとてつもなく少ないので自分で書きました(こんなんばっか)

再来週の次の拍手あたりで晒すと思われます。
今週の七七→七とが→とが否とが→左否 ぐらいの順……ってまだ先か。
この後多分左鳳左になる。

閑話休題、何故か七とがよりも左否の方がラブらせたい欲求が強いです。
あれか、原作でどういう扱いかっていう話か。
何と言うか、七とがはもうゴチソウサマです、としか思えないような。
というか七とがは書きづらい……

左右さんと姫様は表面的に一度もいちゃつかなかったもんね。心の中ではデレてたけど。
あー左否の裏書きたい。寧ろ見たい。
まあしかし無いものねだりをしても仕方ないので、普通の左否を書きます。前置き長いとか言わんといて。

* * * * *

「……あんたこんな狭いところによく居れるわね」

追いやったのは自分だという事実は無視して、否定姫は呆れたように呟いた。

「私ですら屈まないと無理じゃないの。あんたは何、這い蹲ってでもいるわけ?」
「そこまではありません」

物珍しげに周囲を見渡す否定姫。薄暗い室内――いや、室内というのは抵抗がある――所謂天井裏である。

「でも割と綺麗と言えなくも無いわね。天井裏にしてはだけど。掃除でもしてんの」
「暇な時分には」
「へえ……暗い男ねえ」

さらりと言ってのけると、否定姫は身を屈めたまま、一歩踏み出した。

「! 姫様……っ」

慌てて右衛門左衛門が片手を伸ばす。
天井裏の凹凸に足を取られて転びかけた否定姫を支えようとするが、如何せん遅かった。

大して丈夫でなく、間に挟んで会話が出来る程度に薄い天井の板が軋む。
それでも何とか腕を下敷きには出来たので、否定姫に痛みはなかった筈だ。

「大丈夫でしょうか」
「大丈夫よ」

礼も言わず、倒れこんだまま否定姫は、じっと右衛門左衛門の顔を凝視していた。

「姫様?」
「この体制、どうしようかしら」

愉快そうに笑う否定姫。
言われて、ようやく状況を認識した右衛門左衛門は、一気に頬を染めた。
それを見て「気持ち悪い」と端的な感想が発せられる。

衝撃を殺そうとしたお陰で、抱きつくような形態になっており。
尚且つ余り縦に広い空間ではないので、その体制を崩せない。
まあ押し倒したまま拮抗しているというような状況だ、客観的に見れば。


「凄いわよ、右衛門左衛門。まるであんたがこの私を押し倒したみたいに見えるわ」
「そ、それは兎も角――どうにかしないわけには」
「この場合あんたがどくのが早いと思わなくもないんだけど、生憎というか当然と言うか私が手を敷いちゃってるから出来ないのよね。で、この手をどうにかしようと思うと、体を持ち上げないといけなくなるわよね。でもこんな倒れこんでる状態で、体を持ち上げるような筋肉を私は持ち合わせていないし」

既に考えてはいたのだろう、否定姫はすらすらと理屈を並べる。

「まあだから、あんたがその体制で頑張って手を持ち上げて自由になるって方法しかないんだけど、出来るかしら?」
「――出来ぬ事もないと、思います」

力が入れ辛いのが難点だが、否定姫の体重程度なら持ち上げられる。

「ああ、そう。なら大丈夫なのね」
「っ!?」

脱力させていた両腕が、首に絡んできた。


「姫、さ「だってこうしないと出来ないでしょう。空間が狭いんだから。だから出来るのかって聞いてやったら、あんた出来るって言ったじゃない。それとも私に嘘吐いたわけ?」
「い、いえ――」

なるべく感情を殺して彼女をゆっくりと持ち上げる。
首に回る腕の力が強くなった。
寸前に来ている整った顔やら仄かに感じる香りやらに気を取られたら負けだと思った。
どう見てもこれは抱き寄せてるようにしか見えないという事実に気がついたら負けだと思った。


腕を抜き終わって、溜息。
体制を立て直すと、否定姫を丁重に下ろす。

「何とかなったわね」
「……はい」

そこで漸く絡んだ腕が解かれ、色んな意味で安堵した瞬間に、

「……っ」
「本当ここ、狭いわ」

口付けできそうなぐらいに近づいた顔。
思わずのけぞると、見事に頭をぶつけた。

その様子を滑稽だとばかりに見下したように笑って、否定姫は。

「別にさせてあげなくもないわよ?」

と、自らの唇に指を当てた。


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