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「おれはにんげんきらいだよ」
それは俺にとって(そして隣に座っている日本にとって)予想できない言葉だった。
扱いが難しいほど無邪気なその男は、相変わらずの無垢な笑みを浮かべたままだった。
「そりゃ女の子とか好きだしー皆いい人だけどさ」
滅多に開かれない瞳が晒される。
嗚呼、割に聡明そうな目をしているのだこの男は。
「ドイツや日本とかと戦わないといけないし、裏切らないといけないし」
戦い。
ふと思い出すのは前の大戦のこと。
そして、現在進行形で行われている大戦のこと。
「嫌だけど、人間がそうしたら俺たちはどうしようもできないじゃん」
上司の顔。
自分たち以外のことなど何も構わないような、その残虐な行為。
それに追従する――自分。
「だから、嫌いだよ」
「イタリアく「お前は馬鹿だ」
そんなことはとっくにわかっている。
だから何もお前が責任を感じることはない。
始まりは俺からだったのだ、ならば一番責を負うべきは俺だ。
「イタリア、報告があるんだろう」
「……俺は――イタリアは」
俺たちは、でもなく、俺の上司が、でもない。
自分を指し示して、イタリアは敬礼をした。
「本日、降伏いたし、ま」
後は何も聞こえず、ただただ泣き声だけが広がる。
日本がイタリアを慰める声を聞きながら、ただ瞳を閉じる。
お前は、馬鹿だ。
もう一度心で繰り返したのは、唇が渇きすぎて言葉が出なかったからだった。
(我等は人と共にあり、人なくして我等はなく、我等を引き裂くのも人ならば我等をつなげるのも人であるのに)
試験勉強してるとネタがやけに浮かぶのは防衛機制だとはわかってるんですが書いてしまう罠。
初ヘタリア。しかし不思議なのは日本のガキでも戦争は駄目だって知ってるのに、世界の大人にそれがわからないことですよね。ああ、大人の事情って奴なのか。あほらしいなあ。